のだめ12巻を読んで恥ずかしい過去を思い出すの巻

のだめ12巻のだめカンタービレ(12) (KC KISS)を東京で購入。

フランスに留学したものの自分の才能が全く認められず(というか活かしきれてない)焦るのだめの元に、演奏旅行から千秋が帰国、のだめのピアノを聴いて「オレはおまえのピアノが好きだから(焦らなくてもいい)」とうっかりキスしてしまう。のだめは喜ぶかと思いきや、「千秋先輩ひとりが好きだって仕方ないんですよ!もおっ的はずれなことばっかり!!」と、拒否。千秋を部屋から追い出してしまう。茫然とする千秋は「的はずれ」の意味が判らない。が、演奏旅行中に師匠のシュトレゼーマンから「だからーそのへんをはっきり分けろと言ってるの」と言われたことを思いだし、ひとり鬱になる。

11巻の終わりで「だからーそのへんを…」のエピソードが出てきた時、実はよく判らなかった。のだめの音楽が好きで、で、たぶんのだめのこともだんだん好きになってきているところに、「そーゆーのもうやめなさいヨ みっともない」?よく考えたら「ホントは彼女のことが好きなのに彼女の音楽が好きなだけっていう態度とるのはみっともない」→「好きでもいいけど音楽と恋愛感情は別」→「焦らなくてもいいと諭したいあまりにキスするってのは的はずれ(それに音楽に関しては千秋ひとりがのだめの音楽を好きなだけではのだめの目指すところにはならない)」そりゃそうだよ。とか考えてたら、似たようなことが過去にあったような気が。

中学生の頃から小説を書いていた。大学に入って文芸部に入部。以前に書いたものを出してくださいってことになってそれが評判良かった。その後男女交際。(もちろん部内)その頃わたしは小説が書けなくて悩んでた。その時に同じ部の友人(自分の彼氏とも友達)*1から「お前の彼氏小説書くのやめるって」「なんで?」「自分より才能ある人に遭ったからだって」「へー」「お前だよ」「はぁ?わたし?」意味が判らん。だって過去のものがよかろーが現在進行形で書けないわけだが?その後もやはり書けなくて悩んでると「お前の書く小説が好きだし(今書けなくてもいい)それにお前自身のことも好きだし」はぁ?何言ってんの。わたしの昔の文章が好きで、わたしのことも好きで、そりゃあありがたいことだが、現在わたしは書けないわけで、あんたが好きでもどうしようもないんだよ…*2
若い頃ってこう、相手の才能が好きだと相手自身のことも好きだと錯覺したりするし(自分もそういうのあったけど)あと、こう思い上がりっていうか、こいつのことをわかってるのは自分だけだ、とか、とにかく思い出すだけでものすごく恥ずかしい。できれば思い出したくないわけだが、漫画読んでると思い出しちゃうわけだよ…特に「のだめ」とか「ハチクロ」は…「ハチクロ」の方が読みながらよく汗かくけど…

*1:現在このひとは詩人。

*2:その後小説を書くのは止め、部も辞め、その彼氏とも別れた。そのひとはわたしより先に大学を中退して、だいぶたってから銀座で偶然すれ違ったが向こうはわたしのことを覚えてなかった。そんなもの。