才能が好き=本人が好き?

近所の農家から枇杷をわけてもらって、今日は一日中枇杷ジャムを作っていた。で、その間中考えていた。
昨日

若い頃ってこう、相手の才能が好きだと相手自身のことも好きだと錯覺したりするし(自分もそういうのあったけど)

と書いたのだが、それは錯覚ではないのでは、と思えてきた。

のだめ7巻(Lesson36)のだめカンタービレ(7) (KC KISS)のエピソード。

大学院に進んだ千秋の新しいオーケストラ(のちにR☆Sオーケストラと峰親子が命名)にメンバーが招集され、練習が始まる。三木清良のヴァイオリンを聴いた峰は「オレを弟子にしてくれ!!」と清良に頼む。「あんたにだって先生くらいいるでしょう!?」と狼狽える清良に、「オレの先生よりおまえのほうがずっとすごい!いや…好きだ!!清良のヴァイオリンが…」と言い放つ峰。それを聞いて清良は赤面して黙ってしまうが、新しいオーケストラで馴れ合いを嫌う千秋は「練習始めてもいいか?」と遮る。

芸術の才能だけに話を限るから判らなくなるんで、それ以外の話だったらよくありそうな気がする。例えば、
「お前の料理が好きだから(結婚してくれ)」
「あなたの運転が好き(だから本人も好き、というマニアな人もいるかもしれない)」
例があんまり一般的じゃないけど。

卑近な例だけれども、「お前の書く文章が好き」と言われたことはあります。「はぁ?何言ってんの、このひと」とは思ったけれども、やっぱり照れる。その人の表現手段を好き、っていうのは、その人のことを好き、に限りなく近いかもしれない。